マーニーが湿地屋敷で遊んでいた女の子は誰?杏奈じゃない?

両親と祖母を亡くして孤児となり、養父母の元で生活していた杏奈はどんなに優しくされても本当は養父母に愛されていないのではないか、養父母は養育費欲しさに自分を育てているだけなのではないか、と考えてしまいその疎外感から誰にも心を開けずにいました。

そんな杏奈の元に現れた少女マーニーとちょっと不思議な交流を続ける中で、いくつか不可解なことが起こります。

その中の一つにマーニーが杏奈のことを『和彦』と呼んだりマーニーの日記に杏奈と過ごした日々に似た出来事が和彦との思い出として記されていることがあげられます。

マーニーが遊んでいたのは実は杏奈ではなかったのでしょうか?

ネタバレを含みつつ考察していきたいと思います!

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思い出のマーニーでマーニーが湿地屋敷で遊んでいた女の子は誰?

 物語の終盤で湿地屋敷は東京から移り住んできた家族に買い取られ、新しい家を建てるために取り壊されることになります。

そしてその新しい家に住むことになる少女・彩香によってマーニーの古い日記が発見されました。

屋敷が取り壊されることを知って屋敷を訪れた杏奈は彩香から自分の想像上の友達だと思っていたマーニーの日記を見せられ、マーニーが実在したこと、日記の中で自分がマーニーと体験した出来事が自分ではなく幼なじみの久子や和彦との思い出として記されていることなどに驚愕します。

マーニーは確かに実在し、実在したマーニーが少女時代にこの湿地屋敷で遊んでいたのは、杏奈ではなく和彦たちだったのです。

マーニーが遊んでいたのは杏奈じゃない?

 

実際にマーニーが遊んでいたのは杏奈ではなく後の夫(つまり杏奈から見た祖父)となる幼なじみの和彦や久子でした。

多忙な両親から放ったらかしにされてしまいばぁややねぇやにいじめられて育ったマーニーにとって数少ない幼なじみ達との楽しかった思い出。

その思い出を幼かった杏奈に話して聞かせ、自身の楽しかった思い出を共有したかったのでしょうか。

そしてその遠い記憶が12歳になった杏奈にマーニーの幻想を作り出させ、語り聞いた思い出話としてだけでなく、実体験としても共有したかったのかもしれません。

両親と祖母に先立たれ、心を閉ざしてしまった杏奈に幸せな気持ちを感じて欲しいと強く願った祖母マーニーの魂と、無意識に自分の居場所、支えてくれる存在を欲していた杏奈の深層心理がマーニーの昔話をあたかも自分自身が体験しているかのように錯覚させ、マーニーという幻想の中の友達を作り上げてしまったのでは無いでしょうか。

サイロでの別れの後、自分を置いていったマーニーを責める杏奈にマーニーが「だって、本当はあの時あなたはいなかったんだもの」と言っているのは“あれは私と和彦との記憶であって杏奈が実際に体験していることではない”という意味だったのですね。

そして今までは現実と夢の区別がつかなくなっていた杏奈に少しずつ現実世界で自分の居場所が出来始め、夢と現実の区別が付き始めている、マーニーとの別れが近づいている、ということを暗示しているセリフのようにも感じます。

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まとめ

自分のことを理解し、大好きだと言ってくれた少女が自身の祖母だったと知った時、杏奈は自分が愛されていたことを知り、自分や周りの人を大切に思う気持ちに目覚めたのではないでしょうか。

マーニーと別れた後、杏奈はそれまで『おばさん』と呼んでいた養母のことを『母です』と紹介しています。

“杏奈がマーニーを必要としなくなった”と書くと何だか少し寂しい感じがしてしまいますが、杏奈が現実世界に居場所を見つけ、それまで嫌っていた自分自身のことも愛することができるようになったという成長の証なのだと思います。

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