台風の名前の由来は星座?日本とアメリカの違いとは?

台風に名前がついているって、知っていましたか?台風の名前なんて、アメリカのハリケーンにつける名前だけかと思っていましたが、何と、日本でも2000年から台風にアジア名をつけることになっていたとのこと。

何だか面白そうなので、気象庁のホームページをのぞいてちょっと調べてみました。

 

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それによると、日本も含めて14か国が加盟している台風委員会というものがあって、そこで、北西太平洋または南シナ海で発生した台風に名前をつけることが決まったらしいのです。

それも、加盟国がそれぞれに10個ずつ、各国固有の名詞を名前として提出して作成したネーミングリスト(正式な名称は不明ですが…)なるものがあって、台風が発生するごとにそのリストの名前を順番につけていくというのです。14か国が10個ずつ提案したということは140個の名前が準備されているということ。台風の年間の平均発生数は25.6個らしいので、リストの名前が全部使われるのに大体5年くらいかかるかな、って感じでしょうか。

すべて使い終わったら、また最初に戻ってつけていくそうなので、同じ名前の台風が5年に1度の間隔で登場することになります。でも大きな被害をもたらした台風の場合、その名前は「引退」していただくこともあるそうなので、リストが変わることもあり得るみたいです。

ちなみに2000年に発生した台風第1号には、リストのトップに名を連ねているカンボジア提出の「ダムレイ」が使われました。これは「象」っていう意味なんですって。かわいいですね。ほかにどんな名前があるのかは、気象庁のホームページをご覧ください。

気象庁HP「台風の番号のつけ方と命名の方法」

台風の名前の由来は星座?

 

では、我が国日本が提案した名前はどんなものなのでしょう。上記気象庁のページを見ると、「テンビン、ヤギ、ウサギ、カジキ、カンムリ、クジラ、コグマ、コンパス、トカゲ、ハト」なんて名前が挙げられています。はて、これは何の意味を表す名詞だと思いますか?そう、星座なんですね。うーん、台風と星座かあ…。どちらも空に関係しているから、といえばまあそうかもしれませんが、私などは、荒れ狂う台風と美しくて夢のある星座はちょっと結びつかないよなあ、って思ってしまいます。

でも、あったのです。台風に星座の名前をつける理由が。

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台風に星座の名前をつける理由は安全祈願のため?

日本は海に囲まれています。そして漁業国ですよね。昔から漁師さんたちは、自分たちが今どこにいるのか、どの方向に進んでいるのかを確認するために、星座を見ていました。つまり星座の位置が羅針盤の役割を果たしていたわけです。漁師さんたちだけでなくて、船乗りさんたちはみんな同じ。空の星座を目安に進んでいたのですね。

そういった背景から、船に乗っている人たちが安全に航行できるように、といった願いをこめて、日本は星座の名前を選んだというのです。でも、日本が提出した星座は、何となくマイナーな星座だと思いませんか?テンビンやコグマはよく聞きますが、あとの星座、ほとんど耳にしたことがありません。どうしてこんなマイナーな星座を選んだのでしょう。

実は、それにも理由があるのです。有名どころの星座は、いろいろな商標や名称に使われていることが多いですよね。カシオペアとかオリオンとか北斗七星とか、どこかの会場や列車などで目にしたことがありそうです。そういった名前を台風につけてしまうと、もし甚大な被害をもたらすような台風になったとしたら、その名前のイメージダウンにつながりますよね。

そこで、すでに商標登録をされている星座は対象からはずしたとのこと。さすが日本。すばらしい気配りです。

 

日本とアメリカとの違いとは?

 

日本とアメリカの違いは、ズバリ、名前に選んだものです。日本は星座を選びましたが、気象庁のホームページを見てもわかるように、アメリカが提出した台風名は人の名前です。これは、昔からアメリカが独自に、大西洋で発生したハリケーンに人名をつけていたのと同じですね。

ハリケーン名前のルールとは?

では、アメリカでは、ハリケーンにどういったルールで名前をつけているのでしょう。昔アメリカでは、ハリケーンに女性の名前をつけていましたが、1979年に女性差別ということで、現在では、男女の名前を交互に使うようになったそうです。いかにもアメリカらしいですよね。もう1つの違いは、使う名前のローテーションの間隔です。アメリカでも、あらかじめハリケーン用のネーミングリストみたいなものが作成されています。それもA~Wまでのアルファベット順に21個の名前が6セット。発生したハリケーンごとに順番に割り当てて、使い終わったらまた1セット目の1番目の名前から使っていくとのこと。

つまりアメリカのハリケーン名の場合は、6年に1回お目見えすることになるわけです。台風のアジア名は5年に1回。まあ違うのは1年だけですけどね。そうそう、アメリカの場合も、甚大な被害をもたらしたハリケーン名には「引退」していただくみたいですよ。

 

まとめ

今回は、台風のアジア名についていろいろと調べてみました。…が、そもそも台風に名前をつける必要なんてあるのでしょうか?だって、テレビや新聞などで台風の名前を聞いたり見たりしたことなどありませんよね。でも、最近は、毎年、発生する台風の数が増えてきました。テレビの天気予報を見ても、気象予報士が「台風〇号、台風×号」と次から次へと発表しています。番号だけだと、どんな台風でどこへ向かっていこうとしているのか、混乱してしまいますよね。

そういった意味で考えると、台風に名前をつけるのもいいのかなあ、と思います。それに、台風にかわいい名前や星座のようなきれいな名前がついていると、「あれ?」って思いませんか?「なになに、そんな台風、どこに発生しているの?」と、みんな、天気予報やニュースに熱心に耳を傾けるようになるかもしれません。せっかくついている名前、これからはどんどんマスメディアでも使うといいかもしれませんね。

 

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